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展示したもの<窓辺シリーズ>


展示したもの<窓辺シリーズ>_f0063645_2335370.gif展示したもの<窓辺シリーズ>_f0063645_23361753.gif
ではでは、チャイナ服の両側に配した薄緑の額の
作品をご紹介いたします。
香港は、狭い土地に建物がひしめいている所だというのは
いらしたことのない方でも良くご存知だとおもいます。

..ということは、窓の数もたくさんあるということ。
「あの窓の中に何があるのだろう」
「どんなドラマがあったのだろう」と空想を膨らませるのに
忙しいです。

今は崩れ落ちそうな建物でも、よく見ると
窓辺のデザインやベランダの形から
昔は瀟酒な洋館だったことが伺えます。

祖母から昔の華やかな話を聞くのが大好きな私は
香港でも、その建物が若かった頃の風景を
想像したりします。
もちろん、窓の中や、石畳の石一つからも
苦しいうめき声が聞こえてくるように思えることも。

大きな歴史のうねりに翻弄された街
数えきれない中国人が、大陸から香港へ。
香港から世界中へ溢れ出していった港町。

古い窓の中やベランダに、人を描き入れてみると
忘れられた窓辺が、甦ったようで楽しい。
肉付けされたような気がしていいのです。

...というより、私の目には本当にこんなふうに
見えているんですよ♪

額の中に入れたマットの窓(四角く窓を切り抜いた
厚紙)が、少々曲がっていてお恥ずかしい。
自分でカットしました。
普通は額縁屋さんにお願いするそうです。

自分でマットを作ったのには理由があります。
これは、厚さ3mmの黄ボール紙を使っています。
その上から、額縁に塗ったのと同じ萌黄色を
薄く塗り重ねました。
香港の建物の、枯れたモルタルの質感を出した
かったから。

少しは効果があったでしょうか.....?

*          *         *         

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一つ、作品をアップにしてみました。
灣仔(ワンチャイ)にあった、古い建物の窓です。
東南アジア特有のスタイルだと友人が教えてくれた
騎楼式(一階がアーケードのようになっています)の建物。

多分今頃は取り壊しの真っ最中...かな?
封鎖され、建築計画が張り出してありました。
以前はお年寄りが多く住んでいるようでした。

(セピア色の水彩色鉛筆を使用。
 Faber-Castell社 Albrecht Durer 8200-175 Sepia
このセピアは黒っぽくて落ち着いています。
 そこに1、2色の普通の色鉛筆や透明水彩で
 色を差しました。)


<追加画像>

展示したもの<窓辺シリーズ>_f0063645_16202438.jpg
上のイラストの建物を、違う方向から見たところ。
まだお年寄りが沢山住んでいた頃の写真です。
by kadoorie-ave | 2006-06-02 23:22 | イラストの仕事
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