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「国宝 修羅展」を観に行った

どこかへ旅行に入っていたわけでもなく、仕事が山積...というわけでもないのに、なんとなく(心
が)せわしなくてブログを書けませんでした。コメントをくださった方、毎日のように訪れてくだ
さったかた、ごめんなさい、失礼致しました。

昨日は東京国立博物館・平成館で開催中の「国宝 阿修羅展」を観に行きました。え?月
曜日って博物館や美術館の類いは閉館日なんじゃあ...と思われるかもしれません。そうなんです。
そうなんですが、お世話になった仕事先からありがた〜い「休館日の特別内覧会」のご招待を受け
たのでありました。ヨカッタ、人混み恐怖症の私も、これで見てみたかった「阿修羅展」に行かれ
るゾ♪というわけです。

夕方5時から。上野公園をぷらりぷらり。

国立博物館の前の通りまで来たとき、あ...そうか、と悟りました。ヘラヘラしながらここまで来て
みれば、通りにはズラーーーッと黒塗りの車が並んでいます。あ、しまった、今日は立派な大
人(社会人)のお集り
であったのだ。阿修羅は見たいのだけれども、オソマツな社会人
としては、微妙に緊張してきました。だってみんなダークスーツの人ばかり...。案内に「日頃、お
世話になっております皆様をお招きして」と書いてあったのだからみんなこちらのカイシャをお世
話しているひとばかりだったのだ。(私はお世話していないんだが。)
思えば、私は日本の経済の仕組みとあまり連動していない「霞を食べて生きている」家で育ったう
えに、就職したのも母校の中・高であったので、大量のスーツ姿の人々というのを見慣
れていなかったんでした。それも隆とした着こなしの。(女の人たちも、エレガントでお仕事デキ
そう...という印象。)

「国宝 修羅展」を観に行った_f0063645_11155760.jpg
あ〜、普段より
ネックレス一つ
多く、指輪もプ
ラスしてきてよ
かったよ...。

(そういう問題じ
ゃない?)

イラストレータ—な
んだから超ビンボー
なかんじさえ漂わな
ければ、リラックス
した格好でいいよ
ね、多分。

緊張したのは入り口付近だけで、会場はリラックスして観られる、美しい展示の仕方だったので、
じっくり拝見いたしました。(ついでに折角ですから、立派な社会人の方タチがどんな感想を漏ら
し、どういうところに着目して鑑賞なさっているか、というのを観察することにいたしました。)

さすがはメジャーデビューして約1300年の仏像界のスーパースター
(で、アイドル)・阿修羅さんたちの全国ツアー
。阿修羅像の他も、血の
通ったようなあたたかみを感じ、静かな立ちポーズにも生き生きとした躍動感すら感じるのでし
た。仏像の展示はほとんどケースがなく、特に阿修羅像は360度周囲をまわって観ることができま
す。阿修羅像以外も、ぐるっと回って背後まで観察することができるのです。背中側は、なんとな
く無防備な感じなのが可愛らしかったりします。
消えかかった色や文様を子細に観察するのもおもしろかった。みんな、なかなかのお洒落さん揃い
です。以前「源氏物語」の仕事のときに、有職文様やら寺院の細部の造りなどを描かねばならず苦
労したので、なんとなく頭の片隅にイメージだけでも焼き付けておきたく思いました。で、一所懸
命に観た。作られてすぐには、どれほど鮮やかな色だったのだろうとか、経年により出た美しさと
いうのはこれまたすごいものだなあとか。どの仏像も、当然とはいえその表情に俗っぽさが微塵も
なく、生まれたての赤ん坊のような無垢な上品さがあるので、眺めていてホッとするのでした。
一体、私には顔が朝青龍に似て思えるのがあって、にやにやしました。相撲をやっていなくて、ス
リムな体つきの12〜3歳の少年だったら、こんなかもね...などと。

会場をまわっている時、たまたま林真○子さんがそばにいらして、何故か歩くペースがずっと一緒
だったのも密かにおもしろかったことでした。トイレ(誰もいなかった)も一緒でありました。並
んで手を洗いました。だからなんだと言われれば、なんでもありませんが。

さまよえる子羊のようなよるべない私に、すかさず手を差し延べて構ってくださった大好きなみな
さん
ありがとうございました。あの時私は一階のロビーにおりたらまた緊張してしまい、以前話し
た話題をまた繰り返し話していた...ような気がします。TさんとTさん、そしてFさん。当方立派な
社会人にならないまま、お年寄りの実力をつけつつあるものですから、ユルシテ。


by kadoorie-ave | 2009-05-12 13:40 | 映画・音楽・ART・WEB
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