まん研のOB会と今日買った本

5月9日(金)
久しぶりの多摩美まん研のOB飲み会@恵比寿JYU。

大抵いつも、オーストラリアに住んでいるちょーこさんが帰国するのをきっかけに、招集がかかり
ます。OBといっても、しりあがり寿さんが部長だった頃から、私の学年前後までの小さな集まり。
今回はしりあがりさんは都合で出席できず。神谷みのるさん(太っていなかったのにスリムになっ
てた!!)、しゅりんぷ小林さん、ぽりさん。居心地いいなあ...。祖父江慎くんは、一次会終わり
間近にやって来るというので、みんなで一生懸命一人分のメニューが残るように集める。よっこ
ちゃん(オヤマダヨウコさん)は急なぎっくり腰で来られず、ああ残念。いつ集まっても、いつま
でも変わらない(成長しないっていう意味じゃありません)、何というのだろう...すごく素直で
あったかな人たちばかりで、毎回ここに居合わせるだけで幸せだと思うのでした。

喜国雅彦さんと国木由香ちゃんのご夫婦も、相変わらず、いえ、ますます仲が良さそうです。見て
いてここまで仲が良くて、それが気持ちよく感じる人たちもめずらしいのでは。
しばし、みんなでこの間の情熱大陸に出た祖父江くんの話で盛り上がりました。 祖父江くんは
すっごくいい人なんですが、私は人見知りも激しい(じゃなくて照れ屋というのか)ので未だ上手
に話せないんです。でも、彼が語ることは、ああそうなんだよね...とスウッと心に入ってきて、私
の肩の力を抜いてくれます。
(「情熱大陸」結構おもしろいので、よかったらこちらでご覧ください↓)
YouTube- Shin Sobue1
YouTube- Shin Sobue2
YouTube- Shin Sobue3


5月11日(日)
今日は日曜日なのでいつものように吉祥寺へ。
一つの街に行ったら、つい何軒かの本屋をはしごしてしまい、「出会わなければよかったなあ...」
と思う本、つまり買って帰らずにはいられない本と出会ってしまうのが困りもの。
今、私の仕事部屋(というより本と画材の魔窟)をなんとかしようと、第三期改装プロジェクト遂
行中なんであります。本は大々的に整理する方向...だったはずなのですが、なんでこんなこと
になっちゃうんだろう。


f0063645_094784.jpg
でね、今日の収穫なんですけど。。。

f0063645_0112360.jpg「『室内』の52年 山本夏彦が残したもの」

2006年に休刊となった雑誌「室内」。その52年間を振り
返る、INAXギャラリーでの展示に併せて刊行された冊子な
のだそう。背表紙を見て、「あ、こんな本が出ていたん
だ」と引き出したら、真ん中がまっ白に空いた装丁
。わぁ、新鮮でおもしろいなあ...と開いてみると、目次ペー
ジの端はうっすら黄ばんでいる。そんなに古い本だったっ
け?とページを繰ると真新しい。さらに目を凝らすと、部
分部分でフォントも変えていてじつはえらく凝った本なの
でした。


もしや...と奥付を見ると、やっぱり〜〜。ADが祖父江くんで、祖父江くんの事務所「コズフィッ
シュ」によるデザインでした。なるほどねえ。持っていたくなる本です。

パッと開いたページに「自慢高慢バカのうち」という文字が。母(多分祖母も?)が無意識かもし
れないけれどよく口にしていた言葉。へへへ。


f0063645_012779.jpg「ねじまき時代 中国的Teen Spirit 現代中国青春残像 今まで語られる
ことのなかった現代中国の若者文化」


今みたいなときこそ、「中国」のあの広大な<国土の東西南北・都会
と地方も一緒くた、政府も市井の人々も一絡げ>に見るのではなく、
フツーの人の目から観た中国の生活感覚を知りたいなと思います。
フツーの暮らしの中から、全体が見えることもあるし。「木を見て森
を見ず」というけれど「木を見たら森が見えた」ってことも大いにあ
るでしょう?
これは、多分私と似た年齢の広州の男性が少年・青年時代に夢中に
なってものについて書かれた本。
吉祥寺ロンロンの本屋の隅っこに、ひっそり置いてありました。


子どもの頃、中国のイメージといえば新聞に載る写真の、一糸乱れぬマスゲームの模様とか。全員
すっごい笑顔の青少年たち。『みんな本当にそんなに嬉しいのかな?全員、同じ思いなんだろう
か。この集団の笑顔の向うには、どんな生活があるんだろう?私と同い年の子たちは、先生や親に
反抗しないのだろうか?どんなものに夢中なの?』といつも考えていました。
たくさんの中国映画から、それを垣間見たりしたけど、この本もまた違ったものを見せてくれる。
日本では、米国の暮らしのスタイルは、冷蔵庫の中味までよく知っていたりするけれど(行ったこ
とがなくても!)、お隣の国の子供部屋の中を覗いて見るというのはどう?


f0063645_0124450.gif今日、見つけて大収穫!!と思った本。

『アーティスト症候群』〜アートと職人、クリエ
イターと芸能人〜

大野左紀子 著
四六判・260頁
1575円(税込)
著者と私はほぼ同じ歳。自分の「アート」体験をなぞるようで、
そうそう!そんなこともあったっけ。この人も同じような思いを
抱いてきたのかあ...と、読むほどにモヤが晴れて来るようでし
た。

私はイラストといわれるものを描いているけれど、グラフィックデザイン科出身じゃなくて「絵画
科油画専攻」っていうところにいました。大作だろうと小作品だろうと、現代美術だろうとそうで
なかろうと、とにかく平面作品が好きで絵を描いていたかった。(印刷の知識やデザインの感覚は
未だ弱い部分と思います。)
ニューペインティングも、ほんの数人の作家を除いてあとは雨後の筍、胡散臭かったけど、一応
「美術手帳」を読む。→(カビの生えそうな「画壇」っぽい作品はもちろんだけど)現代美術もあ
まり好きじゃなくなっていく。美術じゃなくて「美術手帳」が好きじゃなかったのかもしれません
が。

さて。世の中には「アーティスト」や「クリエーター」という人があまりにもたくさん居て、私の
出る幕はあるのでしょうかと取り残されたよう気がすることもある。逆に「なんとなくアートっぽ
いもの」を作って、胸はって「アーティスト」とか「クリエーター」って名乗っちゃうノリの良さ
をうらやましく思うけど、納得できないときもある。
吉祥寺にいると、妙に「アーティスト」「クリエーター」人口密度が高いのであります。温かく
て、ハッピーでほどほどセンスのいい人で、感じのいい作品。ちょっと似たり寄ったりのテイスト
だったりするけどそれも流行りなのか。流行りにフワリ乗れるのは大事なことなのかも。しかもこ
の人たちは私よりちゃんと収入を得ていそうだぞ.....などつい余計なことばかり考えてしまう。
ところで私が収入を得るのがヘタなのは、やっぱり知らず知らず、ファインアート系<貧乏画家体
質>みたいなのが染み付いているからなのだろうか?心配。

様々な違和感や、なぜ「アート」からどんどん自分の気持ちが遠のいていったのかを、この本で時
代をもう一度なぞりながら思い出しました。作者の言葉ひとつひとつに「そうそう。わかるぅ〜」
と共感しつつ、よい精神科医に出会ったかのように、平穏な気持ちになる。

実は本を増やしたくないので、内容を店頭でキビシく念入りに確かめていたら(しかもレジの目の
前で)、ほぼ一冊読み切ってしまいました!読んでしまったから、一応買わずに他の用事を済ませ、
気になってもう一度見に行き、また買わず.....三回目にやっと買いました。私にとってはきっと必
要な本なのだ。

f0063645_929379.jpg帰り道、遊歩道を歩きながらついついもう
一度本を読んでしまいました。しあわせ。

この本屋さん、多分書店員がよいと思った
推薦本をさりげな〜く並べた(らしい)
コーナーをレジ前に作っていて、結構ツボ
にはまるものが多いです。倹約したい、本
を整理しなきゃならないときには近付いて
はいけない危険地帯だった。忘れてた!!


(ちなみに、そのすぐそばには松岡環さんの「レスリー・チャンの香港」がありましたよ♪)
[PR]
by kadoorie-ave | 2008-05-11 23:57 | | Comments(8)
Commented by junquo at 2008-05-13 01:23 x
へえ、その本よみたいな。
みつこさん、青木由香ちゃんと、スミン君、6月に東京にくるよ!
Commented by mieru1 at 2008-05-13 20:45
最後の本に興味を持ちました。
漫画家でもアーティストきどりの人がいますが、たかが漫画なのに、と思ってしまうワタシがいる・・・・
こう、横文字のイメージに惹かれるのかしら。なんとなくブランドものにも弱そう・・・・←アーティストになりたがる人
そういった人って自分では気付いていないかもしれないけどナルシスト臭がプンプンとします。
それはやっぱり自分も作り手だから敏感に思うのかな?
Commented by pyontaro-piyopiyo at 2008-05-13 21:02
祖父江慎さん、こんなに魅力的な方だったのですね。

なんだか、〝ほどほど〟で〝そこそこ〟で〝今今〟なもの作りに
漫然と流されていくことを受け入れていくことに慣れることだけは
ないようにしないと!っと日々思ってます。
うにょうにょ、とか、もにょもにょとか私もいつまでも夢中になっていたいです^^!
Commented by kadoorie-ave at 2008-05-14 21:17
> junquoさま
美術のことって、意外と「理論」とか「マーケティング」の面から語られることが多いな〜と
思っていたんです。または、作家の手記みたいなのとか。
これは、なんというか、仲間の本音を聞いているような、そんなかんじでした。
由香ちゃんのイベント、行きます!まずは渋谷からかな〜。
Commented by kadoorie-ave at 2008-05-14 21:42
>mieru1さま
三冊目の本は、「内心思っているんだけど、言わないこと」や「言えないでいること」が
わかりやすくスッキリ書かれているので、心の中のモヤモヤが晴れます〜。
クリエーターという呼び方は、クリエーター自身も自分の仕事のジャンルを
なんて呼んでいいのかわからなくて、便宜上そう言っているように思う....
なんか日本語でいい呼び方ないのかなあ....。
いやしかし、自分で何かを創って、その作品が公にさらされて(時折もんどりうつような恥もかいて)
はじめて気付くことっていろいろありますね。
Commented by kadoorie-ave at 2008-05-14 21:52
>pyontaro-piyopiyoさま
そうなんです。こんなに魅力的なひとだったんです。
とってもいい人なんです。
でも、巷では「奇人」「変人」(感動してそう言っているんだけど)という人が多いですが
彼に感じるのは、彼が真っ当なものを保ち続けていて
みんなが忘れたり、失ったりしやすいんじゃないかと思ったりします。
大人になっても、スキップくらいするよね。
Commented by Kozou at 2008-05-15 17:35 x
おおー!キクニ!持ってますよー、漫画。高校生の頃に流行ってた。好きでしたねー。今読んでも笑える。

最近、あるプロジェクトで数人の現代アートのアーティストと関わりました。で、アーティストという存在について考えましたね。ちゃんと書くと長くなりそうなので書きませんが、とにかく力のあるアーティストは、アートでしかできないこと ー 感動だったり、ものの見方、考え方を変えたり ー が出来る人だなと思いました。
ボクはデザインの学校を出ていて、芸術系の学生とも親交があったのですが、彼らの、何ていうか、偽物っぽさに辟易して、以来アート不信だったのですが、今回の件で自分の中に変化がありました。
まぁ、ダメだよなーというアーティストも居ましたが(笑)
Commented by kadoorie-ave at 2008-05-16 19:06
>Kozouさま
喜国さんもほんとーーにいい人なんです。結構根は真面目(だと思う)。

私もちゃんと書くと長くなりそうですし、書く力もありませんから書きませんが...
台灣の美術館に行ったとき、展示されていた作品のいくつかは日本でも観たことがあったのですが
そのときはつまらなく思えたのに、とてもおもしろかったんです。
日本で観ていると、なんとなく観念的で気取ってみえるんだけど、何故なんだろう。
それは自分のせいなんだろうか...とずっと自問自答中。
<< 朝日新聞社 広告月報 (200... HONG KONG 3/28~... >>