『ラスト・コーション 色|戒』そして『北菇滑雞煲仔飯』..食|戒...。

昨日、やっと映画『ラスト・コーション 色|戒』を観に行きました。

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李安(アン・リー)監督はもともと人柄も作品も大好きだし、美術・衣装がパン・ライだという
し、楽しみにしていました。
スタンリー・クワン監督の『ルージュ(胭脂扣)』、『フルムーン・イン・ニューヨーク』、『ロ
アン・リンユイ/阮玲玉』『赤い薔薇 白い薔薇』など、私の好きな映画の美術・衣装を確認する
と軒並みパン・ライが担当。原作も、これまた好きなアイリーン・チャン(張愛玲)。

感想は...短編の原作に忠実、なのに158分。しかもそれが短く思えました。緻密で奥行きのある素
晴らしい作品。何度も観たいなあ。時代の空気やそれぞれの性格がよく描かれていました。

写真で見る限り、ワン・チアチーを演じたタン・ウェイの顔は、それほど好きなタイプではなかっ
たのですが、映画の中で動き出した途端、ワン・チアチーに血が通って彼女以外には考えられな
い。衣装の美しさと相まって、アイリーン・チャン自身が描いたイラストが生命を得たようでもあ
りました。
アイリ−ン・チャンが描いた絵、ご存知ですか?これが1930〜40年代に描かれたものかしら?と思
うほど、洒落ていて新しいのです。
これを見ていると↓↓、昔の上海がどんなに都会的で垢抜けたものだったかわかる気がします。

私は声を大にして言いたい!昔のチャイナドレスは(日本の多く
の)みんなが思っている、キンキラ、バリバリの立体裁断
の晴れ着みたいなのと違う
んだって。あの時代のは、それはもうシックで
クラクラするくらいエレガントだった...
と。もちろん化繊のわけもな
く、質のいい滑らかなシルク(フランス製のシルク生地を使ったりもします)。当時の袖は洋服の
ように肩で切り替えて付けず、東洋人の柔らかい肩の線が優美に表現されます。細部まで手縫い
で、全ての線が柔らかい。手縫いなのに、ミシンより細かい縫い目です。胸辺りまではぴったりし
ていますが、ハイウエストで、そこから下にさりげなく緩くなるので、お腹がやたらに苦しいとい
うこともありません。


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f0063645_18272552.jpg画像は、『TOFU MAGAZINE』の中の『mini-tofu』からお借り
したもの。
mini-tofu のページを開いたら、画面を右にスクロールすると、
“mini-tofu no7”でアイリーン・チャン(張愛玲)の非凡な絵をたく
さん見ることができます。ページをクリックすると、次のページを
見ることができます。
 
 *      *      *      *      *

映画の世界をまとったまま、帰宅。オンライン・インターネット・ラジオのMANDARIN RADIO
(無料)でずっと中国語の曲を流しっ放しにして、過ごしていたので夕飯にはつい、こんなものを
作ってしまいました。

f0063645_1848351.jpgこれは、「北菇滑雞煲仔飯」。

鶏肉と干し椎茸と青菜の中華風
釜飯といったところか。


(大雑把な作り方)鶏肉を、先に醤油、酒、生姜たっぷりめ、ごま油、胡椒などで下味をつ
け、(私の場合は)炒めてから、炊きあがりかけのご飯に載せるのです。(醤油の色が濃いように
見えますが、これは『老抽』という色付けようのたまり醤油を多めに使ってしまったため。実際
はしょっぱくない。)

干し椎茸も戻して、醤油少々をかけておきます。私は下煮しておきましたが、炊きあがる前のご飯
に乗せてもいいのかも。
青菜は茹でておいて最後に乗せました。
1:1:0.5の割合の醤油:酒:砂糖でタレを作っておき....全体にまわしかけたら、蒸らして出来上
がりー。

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全体をよく混ぜて、いっただきまぁす!
(ちゃんとジャスミンライスなのよ。
映画は渋谷に観に行ったので、
帰りに東急プラザの地下の米屋さんで
買ったのだ。)
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by kadoorie-ave | 2008-03-01 19:11 | 映画・音楽・ART・WEB | Comments(22)
Commented by LuckyStarRingo at 2008-03-01 19:17
これも美味しそう!
Commented by *やん* at 2008-03-01 20:00 x
何やら台灣で、光子さんとmorimamanさんがこの映画について
語り合われていたようで、morimamanさんを空港にお見送りし
た時に、空港のCDショップでこのDVD(しかも限定版)買ってし
まいました。
そう言えば光子さんも帰国の日に見られていましたよね。

ホテルでちょっと見たけど、過激な場面が出て来て、誰もい
ないのに思わず止めてしまいました^V^;

またゆ〜っくり見てみます*^C^*
Commented by sugisugi26 at 2008-03-01 21:59
「ラスト・コーション」とても楽しみにしていましたが、
期待を裏切らない作品でした。
チャイナドレスやインテリア、当時の上海や香港の空気感が
とても心地よかったですね。
主演のタン・ウェイ、昔の中国の広告から抜け出して来たような
古風な美人さんで、素敵でした。
しかし、紹介していただいてるアイリーン・チャンのイラスト、
いいですね〜!初めて知りました。色々才能のある人はいいな〜。
Commented by na_geanna at 2008-03-01 23:24
この映画は漢字で書くと「色戒」となってますよね・・・
「色を戒める」・・・と言う意味なのでしょうか?
それと、この映画で女性が来てるCHINAドレスって
我々が知ってる「ハデハデ」しいのではなくシックなものなんですね~
本来の物は違うものとはしらなかった・・・

さて、この日の晩ご飯ですがおいしそうな土鍋での鶏と干し椎茸の
炊き込みご飯って美味しそうですね・・・
それも「中国の曲を聞いてたら自然とこうなったとありますが
もし、シャンソンだったら「FRANCE料理」になっちゃうかも(笑
Commented by yaliusatII at 2008-03-02 01:04 x
地方ではこういう作品は受けないようで、大分では「ラスト、コーション」は2月29日で終ってしまい、見逃しました。ぼくの映画の仲間の一人は、「大傑作だよ」と言ってました。ヤレヤレです。
Commented by マツモト at 2008-03-02 06:49 x
こないだDVDを観て、心理描写がすごくて感動しました。過激なシーンでも二人の視線の演技でただのシーンではないのがよく分かりました。まだ映画館でもやっているので、大きなスクリーンで観ようかなぁと思っています。賞を獲ったのも納得です。
香港の友人の話では「映画を真似したカップルが腰を痛めて、医者に普通の人は真似したらいけないと言われたらしいよ」と聞きました(笑)

よく中華街にキンキラ安物のチャイナドレス売っていますね。そしてテレビで中國の話題で何かとキンキラチャイナドレスを着た女性(着せられた?)を見ると、げんなりします。

Commented by マツモト at 2008-03-02 06:49 x
香港の街角で地味だけと上質のチャイナドレスを着た翡翠のピアスの老婦人を見かけると、視線は釘付け。香港に本物の上質の仕立屋さんがあるみたいです。『阮玲玉』でも魅了されました。自分で着るには自信ないけど、すごく好きです。
タン・ウェイさんは(『中國近代廣告文化』という本を持っているのですが)、その中の当時のポスターのイメージの女優さんですね。どこかで見たような・・・と思っていたら、そっくりのポスターがありました。数年前「チャイナ・ドリーム」という中國のポスターを集めた展示が博物館でありました。図録は買わない主義なのですが、素敵過ぎて思わず買っちゃいました。ご覧になりましたか?

Commented by kadoorie-ave at 2008-03-02 16:41
>LuckyStarRingoさま
ええ、これも見た目ほど難しくないし、生姜・ごま油・こしょう辺りが中華っぽいだけで
要は釜飯ですから〜。干し椎茸、鶏肉を漬けダレと一緒に炒めるときに
一緒に入れても良かったな...と、今思いました。
Commented by kadoorie-ave at 2008-03-02 17:01
>*やん*さま
私も言葉に不自由がなければ、中文版を買いたかったなあ。
仕方がないので日本語字幕のが出るまで我慢します。
映像もきれいなので、どうしても欲しいんです。
でも、日本版はカットされているシーンもあるというので、結局香港でも買っちゃったりするかな。

(日本語訳のせいなのか、原文もそうなのか?)読みやすくはないのだけれど、張愛玲がとっても好きです。
Commented by kadoorie-ave at 2008-03-02 17:15
>sugisugi26さま
はじめまして(でしょうか....?)
もしかすると、sugisugi26さんは王華さんのサイト「大上海糖果號」の
BBSでお見かけするsugiさんだったりしますか?違っていたらごめんなさい。
期待を裏切りませんでしたねえ、嬉しかった。
映画のカタログも買ったのですが、それとは別に、登場人物の衣装全て(?)の
「スタイル写真集」が欲しいです。タン・ウェイの顔のアップばかりでなく
立ち姿の全身像を見たいのです。コートを羽織ったパリジェンヌみたいな姿もよかったな...。
Commented by kadoorie-ave at 2008-03-02 17:35
> na_geannaさま
カタカナで書くと『ラスト・コーション』ですが、ちゃんとと英語で書くと
『LUST,CAUTION』という題名です。日本の安易なカタカナのタイトルにちょっとガックリなんですが...。
李安監督によりますと中国語で“Lust”は仏教用語の“欲情”を意味し
“Caution”は“戒め”を意味するそうです。「自己の欲を戒めなさい」と諭す意味が。
ですが、この作品では二重の意味があるといいます。
「色」は人間が生きていく上で不可欠な「感情」を著しており、
「戒」は指輪のことを中国語で「戒指」と表現するように、「誓い」の意味があると。
...以上、映画のカタログからの受け売りーー。

派手派手しいチャイナドレス(とくに安物の)は、土産物のKIMONO〜、SAMURAI〜♪と似ています。
Commented by kadoorie-ave at 2008-03-02 17:45
> yaliusatIIさま
それは残念。私はあの映画、とっても気に入りました。
好きな監督の映画を観て、『あんまり好きじゃなかったなあ』と思うのがいやで
映画館へ足を運ぶのが心持ち億劫になっていたんです。
でも、もうすぐ公開される王家衛監督の「マイ・ブルーベリー・ナイツ』も公開されるので
それに後押しされるように、行って参りました。
それにしても、確かにこのカタカナのタイトル芸がなさすぎましたね。
Commented by kadoorie-ave at 2008-03-02 21:48
>マツモトさま
>>心理描写がすごくて感動しました。過激なシーンでも二人の視線の演技でただのシーンではないのがよく分かりました。
→→そう。そうなんです。監督へのインタビューの中には、ベッドシーンのことばかり
興味本位で質問しているのも見受けられるんですが、とりたててどうということはなく
(ショッキングではないという意味です)瞬間瞬間の感情の変化が充分に伝わって来る
大切なシーンだったと思います。
大きなスクリーンで観ると、たとえばヒロインが試着室から細身のチャイナドレスを着て
出てくるシーンなど、インパクトがあっていいと思いますよ〜♪私も思わずクラッときました。

以前、レスリーチャンのイベントに参加した時、彼の視線を追いながら
ああ彼は、いわゆる日本人が『チャイナドレスをオーダーしたのよ〜』といって作る
緞子タイプのキンキラチャイナドレスが好きではないんだな...と
思ったことが何度かあります。
Commented by マイチー at 2008-03-02 21:50 x
映画『花様年華』のマギー・チャンもとてもシックな装いで、
チャイナドレスって素敵だなぁと思いました。
『ラスト・コーション』も早く行かなければと思う今日この頃です。
Commented by kadoorie-ave at 2008-03-02 22:09
>マツモトさま
私は「CHINESE WOMAN AND MODERNITY/
A CALENDER POSTERS OF THE 1910~1930S」という
画集と、似たような本をもう一冊持っています。
そう。タン・ウェイさんの容貌、あそこに出てくるポスターのようでしたね♪
「チャイナ・ドリーム」って、神戸あたりで開催された展覧会でしたっけ?多分、「時空旅行ガイド 大上海」の編・著者の王華さんこと広岡さんとこで見せてもらった図録がそれだと思いますが、内容が充実していてうらやましくてたまらなかったです〜。
ご存知かも知れませんが、彼女のHP「大上海糖果號」(http://www.ea.ejnet.ne.jp/~tangguohao/index.html)には、王華さんのポスターや民国時代のチャイナドレスのコレクションが載っています。
全部ではないと思いますが...。
香港の翡翠の老婦人の話.....ああ、わかります〜。私が好きなのもそういう姿!!
Commented by kadoorie-ave at 2008-03-02 22:15
>マイチーさま
マイチーさん♪
『花様年華』も大好きです〜。『色|戒』のは、また少しクラシックでエレガントです〜。
できたら、やはり映画館の大きな画面で、是非。
(実はビンゴさんが観たっていうので感想を伺って、やっぱり行かなくっちゃ...って思ったんです。)
Commented by sugisugi26 at 2008-03-03 00:32
お返事ありがとうございました!
映画のパンフ、写真がきれいで気に入ってますが、
そんな「スタイル写真集」あったら絶対買います!

コメントは2回目です。少し前、「マラッカに行きたい」と
言われてた時に書き込ませていただきました。
そして、そうです、王華さんのサイトからやって来ました、
sugiです。よろしくお願いします。
大好きなアジア!イラスト!美味しいご飯!
楽しませていただいてます!!

Commented by YALIN notee at 2008-03-03 09:07 x
見に行かなくちゃ~!
私も台湾版のDVDを欲しいです。
小野寺さんの料理にヨダレが出ました。
Commented by マツモト at 2008-03-03 10:21 x
>「チャイナ・ドリーム」って、神戸あたりで開催された展覧会でしたっけ?

そうです。神戸での展示で観ました。
時代別の展示で、後半は共産主義の匂いのポスターでしたが・・・それはそれで面白かったです。

「大上海糖果號」
拝見しました。心くすぐられるHPですね!!
中国へ初めて足を踏み入れたのが上海。そのころあった古びた建物はかなり壊されましたね。旧日本人街があった住居に招かれて遊びに行った思い出があります。
話は変わりますが、その頃の中国の洗濯物の風景も趣がありました。平渓線の旅で撮られた洗濯物の画像ですが、私も時は違うけど同じ所で撮っています。
主人に言わせると「人の洗濯物を撮って何が面白いの?」
ですが、生活感があって好きなんですよ。洗濯物、路地裏、看板、壁のイラスト(落書き含む)が私のテーマです。
Commented by kadoorie-ave at 2008-03-03 11:25
>sugisugi26さま
ああっ、そうでしたーー。sugiさんすみませんでした、物覚え悪くて。
sugiさんのブログとHP拝見しました〜〜。スルスルッと描いた線のイラストがかわいい〜〜。
大阪、実は生まれてからまだ一回も行ったことがないんです(ああ、可哀想な私だ。)
でも、もしかしたら4月に行くことができるかも♪楽しみなんです。
Commented by kadoorie-ave at 2008-03-03 12:32
>YALIN noteさま
劇場で観ると、丁寧に再現された上海の街の雰囲気とか、衣装の魅力の
迫力が違うかもしれません。
でも、繰り返しドレスのディテールを観たいので、DVDも欲しいなあ。
やんさんが買った台湾の特別バージョンは、何が特別だったんでしょう〜?いいなあ。
Commented by kadoorie-ave at 2008-03-03 13:01
>マツモトさま
私は、以前確か『チャイナドレス/1930年代』で検索していて
『大上海糖果號』のサイトを見つけたのでした。
それが、私がはじめて上海に行く直前に「時空旅行ガイド 大上海」という本が出たんです。
あまたある上海ガイドとは一線を画するものでした。
その王華さんご本人と、お友達になって
素晴らしいチャイナ服の数々を見せていただくことになるとは思いませんでした...。

洗濯物って、特にアジアでは観察するのがおもしろいですよね。
私も生活感があるものが好きです。ホテルでもないのに「生活感がなくて素敵」というのはよくわからないんです....。
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