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住みたい家は。(完全番外—ごまめの雄叫び編)

以下、ごまめの歯ぎしり....というより雄叫び(?)です。私がブツブツ言っていますけど、個人的
な思いなので気にしないで下さい。
 ↓  ↓  ↓



前回書いた、他のクリエーターの暮らしぶりなどを見て感じるモヤモヤ・ウジウジ・ムカム
カ・不安問題
の理由ですが、自分で一応わかってるのであります。なんで心穏やかに賞賛する気
にならないんだろう...と、ずっと考え込んでいたことなので。

それは、流行の「今の方向性」を感じ取ってはいるんだけど、どこか本気で共感できないから...な
んだと思います。決して良さがわからないのではないのですが、それに乗っかってウヒャウヒャ喜
ぶ気になれない。手放しで共感できないんだけど、感度がいいといわれている人たちはみんな、ほ
めている。なんで私だけ、素直に賞賛できないんだろうと少しあせるわけです。
Going my wayでいいじゃないの?と仰るかもしれませんが、それも違います。一応プロのイラス
トレーターですから。時流が読めない(読めるけど無視する、というのは別として...)のだったら
廃業します、たぶん。

『流行』はエキサイティングで楽しい素敵なスパイス、嫌いじゃないです。でも、日本に限定する
ならあまり好きじゃないのかもしれません。
苦手なのは多分、発想の根っこに、どこか流行や人の目を気にした気遣いが感じられるから。本人
は無自覚に「私にしかない個性でぇ〜オンリ—ワンのセンスなんですう」という『つもり』になっ
ているもの、結構多いと思います。こういうのは言い古されたことだったので、昔よりだいぶ減っ
たと思っていたのですが、目立たない形で脈々と受け継がれていたんだなあ...と変に感心してみた
り。(あの〜...みんながみんなそうだっていうことではありません。)

情報通で趣味がよく、美的な刺激による高揚感で「生き生きワクワク」しているのは、素敵なこと
なんだろうけど、それって大量の情報の中から自分に似合ったセンスのいいものを見つけ出す能力
なんじゃないでしょうか。一見平凡に見えてもその人でしかない、オリジナルな世界のほうは見飽
きずおもしろいのです。

こういうことは、私の場合、日本の中だけ見ていると、次第に心が手垢で曇って見えにくくなりが
ちなんです。パリに住む何人かのクリエーターの作品や住まいを見たときは、イライラを感じるど
ころか、楽になって「私もこれでいいんだし、もっともっと自分の世界を楽しもう」と思えて、
とりあえずちょっと安心したのでした。
以前アレフ・ゼロ内部での社内デザイナー向け(?)講演会に潜り込んで、ブックデザイナーの祖
父江慎くんの話を聞いたあとも、自分の世界をもっと信用していいんだ、私の世界に気持ちよく引
きこもって伸びてゆこうという気持ちに立ち帰ることができて、うれしかったけど。

いっときは自分の心が死んでしまったのかと思いましたよ、ふ〜。
あ、文章ばっかりになっちゃった、すみません。
by kadoorie-ave | 2008-01-23 11:33 | 思ったり、考えたり...
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