展示したもの<宵待草>

香港島のトラムに乗っている時に目に留まった
うらぶれた、というより打ち捨てられたような建物の窓が思いのほか凝った造りで
あわてて写真を撮りました。
窓は木枠で、開け閉めするたびにギィィィ〜と音をたてるのだろうし
どれもペンキがはげてささくれていました。ひしゃげてはずれそう。部屋の中は暗い。

そんな写真を見ていて描いたのがこのイラスト。


   f0063645_23294124.jpg

「まてどくらせどこぬひとを
 宵待草のやるせなさ
 こよひは月もでぬさうな。」
皆様ご存知の竹久夢二の詩です。宵待草という呼び方も、詩も子供の頃から好きで
何かあるたびに(何もなくても)心をよぎるのですが
実際は、そんな一分が一時間にも思えるようなときを過ごすのはだいきらい耐えられません
すぐにしおれて消えてしまうんだからね
[PR]
by kadoorie-ave | 2006-06-23 23:41 | イラストの仕事 | Comments(12)
Commented by r-work at 2006-06-24 02:05
洗濯ものと窓のイラストを見せていただいてから、私の頭の中に
「鳥が空を見上げるように」という曲がエンドレステープのように
まわっているのですが、今夜は「宵待ち草」にかけかえていただき、
感謝です(笑) で、光子さんはこのように人を待つというのは、
どれくらいだいじょうぶですか? 大学生のころ、私はいつも
待たされてばかりで、ひどいときはすっぽかされることも珍しくなく、
来ないのはいいのだけれど、「どうしてこなかったの?」と聞いても、
返事もしないっていうのに、理解ができず、そのすっぽかし常習犯の
女友達は何時間でも待っている私が怒らないのが「腹が立つ」と
よく申しておりました。今の言葉で言うなら、逆切れですね(笑)
Commented by GG-1 at 2006-06-24 02:30
いや~
此方のお嬢さんには幸せになって欲しいですねえ
今迄イラストに御出演の方々はそれなりに幸せそうな方が多かったと思うのですが
この方は少々儚いですね
Commented by humsum at 2006-06-24 05:23
おはようございます!
素敵ですね..
本当に..宵待草のメロディが流れました..
建物もなんだか懐かしい雰囲気で素晴らしいです
色合いがなんとも言えませんね..
本当に、素敵です..
Commented by fuu-koubou at 2006-06-24 07:23
群馬県の伊香保(だったと思う)にある、
竹久夢二記念館を訪れたことがあります。
女性のしなやかさや色香がなんとも素敵で、しばらく見入っていたのを
思い出しました。
Commented by 9630tk2 at 2006-06-24 19:52
この窓も香港っぽいですね~。木の窓もあるのですね~。
鉄製のしっかりした作りでもたまに落っこちてしまうらしいですね。
日本のような窓ではなく押し開きみたいな感じなので僕は
開ける時いつも落ちてしまわないか心配でした、、、。
Commented by kadoorie-ave at 2006-06-25 03:38
>r-workさま
レイコさんの頭の中には、まだ「宵待草」のメロディーが流れて..はいないでしょうね?
待つというのは、ただの待ち合わせなら2時間までは待ちます。
美大の仲間なんて、そのくらい待つのは当たり前だったので。。。
好きな人を漠然と待つ...待ち合わせとかじゃなくて連絡を待つとか会える日を待つとかですか?
それはただただ辛いので考えたくないです〜
体とかよじれちゃうというかちぎれちゃうでしょう?
さざれいしの巌となりてしまうのは嫌なんですよぅ。
Commented by kadoorie-ave at 2006-06-25 03:45
>GG-1さま
この窓の写っている写真を見ていたら、こんな幸薄いかんじの
切ないお嬢さんになってしまいました。
どれほどたくさんのこのような思いが香港の古い窓の中ににあっただろうと。
たまにはシリアスな真顔になってしまうワタクシなのでありました。
Commented by kadoorie-ave at 2006-06-25 03:50
>humsumさま
やるせない...というのも、過去の記憶や他人事ならば美しい情景ですね。
古い木枠の窓は、ガラスも少しゆがみのある古いものでした。
簡単に言うと、ボロボロ...でも、思い出話を語りかけてくれるような
味わいのある窓なのでした。
Commented by kadoorie-ave at 2006-06-25 04:00
>fuu-koubouさま
私は「弥生美術館」というところしか行ったことがないのですが
夢二のデザインはどれもモダンで洒落た色合いで今見ても新鮮でした。
垢抜けているというか...そこにあの、儚げですこしけだるそうな女の人ですから
時が経っても多くの人が惹き付けられてしまうわけですよね〜。
Commented by kadoorie-ave at 2006-06-25 04:04
>9630tk2さま
個展の時に、香港や中華料理に尋常じゃなく詳しい音楽評論家のO・Eさんが見にきてくださったのですが
このタイプの窓は、もう香港にも僅かしかないんですよと教えて下さいました。
香港にいると、あの窓は大丈夫か、あのエアコンの錆びた室外機は落ちて来ないのか
など、気にし出すとキリがないほど落ちてきそうなものが「豊富に」ありますよね。
Commented by take-c at 2006-06-27 11:26 x
はじめまして。
mixiの足跡辿りで着ました。
同業の方でしたので、ブログにまでお邪魔してしまって‥
スミマセン。

『宵待草』の絵。
【切なさ】が表情に出ていて‥
その気持ちが建物やタッチまでも巻き込んで‥
遠い昔の[淡い恋心]を思い出しちゃいました(TT)

これからも、御見知り置をお願いしますm(__)m
Commented by kadoorie-ave at 2006-06-30 03:53
>take-cさま
ようこそ!はじめまして。ブログを見て下さって嬉しいです。

私も淡い...というより胃の痛むような気持ちを思い出して描いてみました。。。
こちらこそどうぞよろしく、また是非お越し下さい♪
<< 観て来ました!「プルートで朝食を」 展示したもの<筲箕灣「あんなと... >>