展示したもの<窓辺シリーズ>


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ではでは、チャイナ服の両側に配した薄緑の額の
作品をご紹介いたします。
香港は、狭い土地に建物がひしめいている所だというのは
いらしたことのない方でも良くご存知だとおもいます。

..ということは、窓の数もたくさんあるということ。
「あの窓の中に何があるのだろう」
「どんなドラマがあったのだろう」と空想を膨らませるのに
忙しいです。

今は崩れ落ちそうな建物でも、よく見ると
窓辺のデザインやベランダの形から
昔は瀟酒な洋館だったことが伺えます。

祖母から昔の華やかな話を聞くのが大好きな私は
香港でも、その建物が若かった頃の風景を
想像したりします。
もちろん、窓の中や、石畳の石一つからも
苦しいうめき声が聞こえてくるように思えることも。

大きな歴史のうねりに翻弄された街
数えきれない中国人が、大陸から香港へ。
香港から世界中へ溢れ出していった港町。

古い窓の中やベランダに、人を描き入れてみると
忘れられた窓辺が、甦ったようで楽しい。
肉付けされたような気がしていいのです。

...というより、私の目には本当にこんなふうに
見えているんですよ♪

額の中に入れたマットの窓(四角く窓を切り抜いた
厚紙)が、少々曲がっていてお恥ずかしい。
自分でカットしました。
普通は額縁屋さんにお願いするそうです。

自分でマットを作ったのには理由があります。
これは、厚さ3mmの黄ボール紙を使っています。
その上から、額縁に塗ったのと同じ萌黄色を
薄く塗り重ねました。
香港の建物の、枯れたモルタルの質感を出した
かったから。

少しは効果があったでしょうか.....?

*          *         *         

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一つ、作品をアップにしてみました。
灣仔(ワンチャイ)にあった、古い建物の窓です。
東南アジア特有のスタイルだと友人が教えてくれた
騎楼式(一階がアーケードのようになっています)の建物。

多分今頃は取り壊しの真っ最中...かな?
封鎖され、建築計画が張り出してありました。
以前はお年寄りが多く住んでいるようでした。

(セピア色の水彩色鉛筆を使用。
 Faber-Castell社 Albrecht Durer 8200-175 Sepia
このセピアは黒っぽくて落ち着いています。
 そこに1、2色の普通の色鉛筆や透明水彩で
 色を差しました。)


<追加画像>

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上のイラストの建物を、違う方向から見たところ。
まだお年寄りが沢山住んでいた頃の写真です。
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by kadoorie-ave | 2006-06-02 23:22 | イラストの仕事 | Comments(8)
Commented by r-work at 2006-06-03 15:15
先にたくさんの窓の写真を拝見していました。その中に人を描く、
そのことで、光子さんならではの世界観のひとつが見えてくる。
マットと額にまでこだわった、そのこだわりひとつにまた、光子さんの
「想い」がカタチなっていくのだなあと、しみじみ味わいました。
Commented by kadoorie-ave at 2006-06-03 18:34
あ、ありがとうございます。
私の作品より、レイコさんのこのコメントに「さすがはプロのライターさんだ...」と
感心してしまいました。
ブログの文章にも四苦八苦している今日この頃...いえ、前からですが。
Commented by GG-1 at 2006-06-03 20:23
ありゃ、なんだか増えている
広いとは言えないギャラリーの壁にもステキな窓(額)がひしめき合っていましたね
Commented by kadoorie-ave at 2006-06-03 20:39
そうなんです、額縁自体が窓のつもりでもあったので。
ところで、最後のこの写真。窓から出た棒の先にザルが下がっているのにお気づきでしたか?
何に使っていたのだろうと、ずーーーっと疑問だったんですが。未解決のまま取り壊しに....。
(こういう生活感、とっても愉快だったんですが)
Commented by pyontaro-piyopiyo at 2006-06-03 20:40
イラストに漂うちょっと侘びた切ない感じは、額やマットのこだわりからもきてたんですね!
さりげない効果を演出するのって、難しいとこだけど、一番創ってて楽しくて、わくわくするとこですよね^^。
日常の街並みを描いたイラストを拝見してて、〝普通の赤鉛筆の朱色が好きなんです!〟って
おっしゃってたのが、とても印象的でした^^。
Commented by kadoorie-ave at 2006-06-04 04:42
>pyontaro-piyopiyoさま
>イラストに漂うちょっと侘びた切ない感じ....だなんて、すごく素敵な表現...!
そんな感じが出ていれば嬉しいです。
チープな素材だけどちょっと手をかけているというのはイラストの軽さを出すためにもいいかも、と思いました。
“普通の赤鉛筆の朱色”、色はもちろん芯の堅さといいあの昔から馴染んだ感じがいいんですよね〜。
Commented by 9630tk2 at 2006-06-04 18:00
こんにちは、こういう窓あるのですね~。凄いですね~、、。
上の水彩色鉛筆の絵も物凄く趣がありますね~、、、。
Commented by kadoorie-ave at 2006-06-04 21:00
 >9630tk2さま
よく見ると、ご高齢の5階建てくらいの建物には洒落た造りのものが結構あります。
時間の問題で、ドンドン取り壊されているのですが....歴史の目撃者なのであります。
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